オプション取引と、信用取引きを比較した場合、双方の最も大きな
類似点は、将来の価格が変動した取引だということです。
つまり、上昇すると思えば、信用取引ならカラ買いします。
また、オプション取引であればコールを買うかプットを売る、そして、
価格がもし下落すると思えば、信用取引ならカラ売りし、オプション
取引ならコールを売るかプットを買うわけです。
両方とも現物株の売買とは全く異なる取引手法になります。
そして、将来的に現物株の売買につながる効果があるという点でも
両者は共通しており、オプション取引はオプション自体の相場変動
によって利ザヤを稼ぐこともできます。
しかし、株価の上昇を受けてコールの買い方が権利行使を宣言した
と仮定しますと、売り方に関しては、オプションの対象となっておりま
す株式を市場から買いつけることになります。
プットの場合はこの逆に、株価が下落したとき、買い方が権利行使
を宣言すると、買い方が市場から調達した安い株を元の高い値段
で売り方が引き取る格好となります。
コールでは株価が権利行使価格を上回り、プットでは逆に下回った
ときには、オプションの買い方が儲かる局面がおとずれることになり
ますので現物株の移動が必然的に起るわけです。
一方、信用取引きの場合は、途中で反対売買をしない限り、三ヶ月
あるいは、六ヶ月後の期日までに、必ず現物株の受け渡しが発生し
ます。いわゆる現株渡しや現引きです。
ただし、権利の売買であるオプション取引は、その権利を放棄する
という選択ができます。買い方が権利を放棄すれば、株の受け渡
しは発生しません。これが信用取引きと大きく異なる点です。
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