金融不安がこれまで以上に速いペースで拡大しているわけですが、
そうした中では中々現物取引だけでこれまでのような利益をあげる
のは残念ながら難しい状況にあります。
今後は、オプションと現物取引を併用する取引が活発化することが
期待されます。そんな中で今回は実際のオプションの売買の仕組
みについて簡単ではございますが解説させていただきます。
まず、オプション取引は、買う権利と売る権利の売買です。
買い方の一方には必ず売り方がいるわけです。
オプション取引の基本の形は4つから構成されております。
その内訳といたしましては、コールオプション(買う権利)の買い及び
売り、プット・オプション(売る権利)の買いおよび売りです。
そして、コールを買うということは、一方で、コールを売っている人が
おり、また、反対にプットを買うということは、一方でプットを売る人
がいて取引が成立することを意味します。
オプション取引が成立すると、買い方には権利が与えられます。
使うかどうかは、それぞれの自由です。
一方、売り方には義務が発生します。
そして、買い方が権利を使うといえば、売り方は必ずそれに応じな
ければならないのですが、もし仮に権利を持っている側が損だと
思えば権利を使わなければよいのです。
また、その権利を買ったさいに支払った金額(プレミアム)に対して
リスクが限定されることになるわけです。
義務を負っている売り方からすれば、買い方が買いたい(売りたい)
といえば、どんなに不利な状況でも売らなければ(買わなければ)
ならないことからリスクは無限大にあることになります。
一方、オプションはオプション市場で反対取引を行い、損益を確定
させるとともに権利義務関係を消滅させることもできます。
買い方は持っているオプションを売り、売り方は買い戻すわけで、
これは、株式投資の信用取引きにおける、反対売買をすることに
よって手仕舞うのと非常に似ています。
PR